Juni Dance Info

~社交ダンス・競技ダンスの情報ブログ~

嫌われる勇気 それは本当に相手のせい?

こんにちは、Juni(ゆに)です。

 

いまの自分よりも前に進もうとすることこそ、価値があるのです。(p.92)

 

『嫌われる勇気』「第二夜 優越性の追求について 人生は他者との競争ではない」の章で語られている哲人の言葉です。

 

 ↓↓↓以前の記事で目的論を持とうと言う記事を書きました。

junidanceinfo.hatenablog.com

記事の中で大体のケンカの原因は「相手の言うことを聞きたくない」または「自分の言っていることを通したい」だと書きました。

 

そもそも、「相手の言うことを聞く必要はあるのか?」「相手に自分の言うことを聞かせる必要はあるのか?」と『嫌われる勇気』を再読した際、Juniは思ったわけです。

先の言葉「今の自分よりも前に進むこと」について考えた結果、社交ダンスが上手くなることについて「相手は重要ではないのではない?」と思い始めました。

 

正しい劣等感

劣等感と聞いてどういう事をイメージするでしょうか?

「あの人より身長が低い私は嫌だ」

「運動神経が悪いから、ダンスが上手くならない」

とか言う従来の劣等感のイメージは「劣等コンプレックス」「優越コンプレックス」という概念で説明しています。詳しくは『嫌われる勇気』を読んでください。

 

『嫌われる勇気』には「劣等感」とはどういうものかが以下のように書かれています。

健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく「理想の自分」との比較から生まれるものです。(p.92) 

 つまり、『嫌われる勇気』では劣等感とは他者との間に生まれるものではなく、自分の中で生まれるものだと説明されています。

 

よく競技会会場や練習場で、

「あなたが〇〇だから!」

「いや、お前が〇〇するから!」

と言い合いをしているカップルを見かけないでしょうか。←はい、これ私達~

競技会なら落ちた時、練習場なら練習が上手くいかない時、よくこう言う会話を聞きます(言います)。

 

一見、理想のダンスと上手くいかない現状にギャップがあって、優越性の追求(向上したいと思う事、理想の状態を追求すること)に反していないように見えます。

しかし、そのギャップを埋めるために相手を変えようとするのは優越性の追求とは少し違うのではないかと思います。

 

私も進む2人も進む

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イメージ図

下手くそな図ですみません。上図は私のイメージです。

左の図のように相手(黒丸)が近づくとオレンジの輪が縮まって何となく進んでいる感じは出てきます。しかし、相手をどれだけ近づけさせても、オレンジ(2人1組)の輪は縮まりますが、基本的には同じところに留まっています。だってもう片方である自分(白丸)は動きませんので。

確かに相手が寄ってきて自分の理想のダンスには近づくかもしれませんが、2人のダンスそのものは大きく進みません。

 

右の図は自分(白丸)も動いて、相手(黒丸)も動くのでオレンジ(2人1組)の輪も移動していきます。

自分も進む、相手も進む、その結果2人のダンスも進んでいく。

 

「いや、自分だって練習してちゃんと進んでるし!」

って反論が聞こえてきそうですが、自分が進んでいる方向に相手も行かせようとすると、相手は自分より後を進むことになります。それではいつまでも2人が対等な関係にならないのではないでしょうか。

私はこの状態を「嫌がる犬の散歩」って呼んでます(笑)

 

2人が進む道の水先案内人

ではどうしたらいいのか?

私なりの答えは「2人の導きの星を見つける」です。

導きの星」と言うキーワードは『嫌われる勇気』の最後に総まとめとして出てきます。

「他社に貢献するのだ」と言う導きの星さえ見失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。(p.280) 

ダンスにおいても、この「導きの星」と言う考え方をしてみるといいかもしれません。

 

人生の導きの星は「他社貢献」と言うことですが、ダンスにおいては2人で話し合って決めたらいいと思います。いわゆる2人の目標ですね。

 

「そんなの持ってるよ!!」

ってまた言われそうですけど、その目標への過程を相手に色々注文をつけ始めるとケンカになります。

相手は相手。どうやって進むかは相手次第です。

助けを求めてきたら応じてあげる、で十分ではないでしょうか?

その分、導きの星(目標)や2人の距離(私のイメージ図のオレンジの輪)についてしっかり人で共有することを積極的にしてはいかがでしょうか。

もちろん2人の進む方向性が寄っていく(オレンジの輪が縮んでいく)方が理想です。

2人の目標については話し合っていても、どうやったら2人の距離が縮まるかを綿密に話した方が2人のダンスはより理想のダンスへ向かっていくと思います。※2人の距離と言うのはダンス的にという事です。

 

確かに自分が上手くなること、相手も上手くなること、練習が上手くいくことは大事です。

しかし、そこに「相手の言うことを聞きたくない」または「自分の言っていることを通したい」と言う気持ちは必要ないのではないでしょうか。

相手の成長は相手に任せる。自分は自分で成長する。

同じ目標に向かって。

もし、結果が伴わなかったり、上手くいかない時は相手を責めるのではなく、目標が間違っていないか、2人の距離が離れていっていないかを話し合うほうが有益だと思います。

 

ダンスは2人でするものなので、相手は重要です。

2人のダンスの方向性を決めるにも、相手は重要です。

しかし自分の成長、自分自身が進むという事には、相手は重要ではないと思います。

 

おわりに

ケンカをしないって難しい。

でもケンカの原因は根底には「あなたのせいだ!」と言う思いが必ずあるように思います。

でも、そう思っていたら自分は一向に進まないんですよね。

この考え方をするようになって、私は自分のことに集中しようと決意しました。

。。。

しかしながら、言うは易く行うは難し。

相手は相手。と思えど、イライラする時はイライラするし、怒りMAXの時も数えきれない!

うーん、まだまだ修行不足。

2人のダンスが成長するためには相手は重要だけど、自分の成長には関係ありません。

自分に集中して、コツコツ練習あるのみですね。